イブ・クライン展
『時を超えるイヴ・クラインの想像力ー不確かさと非物質なるもの』
こんにちは、先週は金沢21世紀美術館について軽く紹介・感想を書いた。
今週は金沢21世紀美術館で行われていた企画展の感想を書いていこうと思う。
なお、アートに触れている期間もまだ若い素人目線にはなってしまうため、解釈の違いなどはあると思われるが許して頂けると嬉しい。
写真撮影可能だった展示室の写真。
個人的には空間や芸術に含まれたであろう意味を出来るだけ感じ・考える事に主体を置きたいため、あまり写真を撮るのが好きではない。
今後ブログをするにあたって写真主体にならないように気を付けないといけないと思っている。
この展示空間は、とてもモノクロームが強調されていて楽しかった。
イヴ・クラインは『青のモノクローム』(写真右側)という単色のアートが特に有名なフランスの画家。
IKB(インターナショナル・クライン・ブルー)と呼ばれる顔料を生み出し、使用している。
調べてみると青一色の画像がネットに転がっているが、これは実際に見ないと何もわからないと思う。
ただ単に青で塗りつぶしただけ、と思う人も多いと思う。
ただ、直接見たときの深く吸い込まれるような感覚は忘れられない。
イヴ・クラインは非物質性を追求していたアーティストで青を「空間」、金を「精神」、薔薇色を「生命」だと捉えていたという。
『空虚』という何も展示されていない展覧会を開催し、当時問題にもなったそうだ。
展示の中に、「人体レリーフ」という作品がある。
青色の立体的な人に金色の背景が存在する彫刻作品だ。
これを見たときとても驚いたし、考えさせられた。
イヴ・クラインは「人」という物質的な存在をも「空間」として非物質的に考えていたのだろうか。
そして、精神というものは「人」という空間に外在していると捉えていたのだろうか。
彫刻を見たとき純粋に何故「人」が薔薇色「生命」じゃないのだろうか等と疑問に思ったが、精神は外在し、人という空間、いわば入れ物に入ったり出たりするものなのだと考えていたのではないだろうかと、その場で長い時間考えた。
物質の持つ非物質性を考えるという観点がとても面白いと感じる。
僕たちもしばしば、「モノには魂が宿る」のような、物質に内在する非物質性を考えることはあるだろう、それを究極的に考えたアーティストなのではないかと感じた。
他にも、裸体の女性を壁にくっつけ、そこに色を塗るだとか、自らが空を飛ぶかのような写真を撮るだとか中々ぶっ飛んだことをしていたが、個人的に最も考えさせられたのはこの人体レリーフについてだった。
大体1000文字を超えてしまったためここで終わろうと思う。
きっともっと書くこともあるし、イヴクラインが日本に来た際の事を書いたりときりがないと思う。
でもそうした説明そのものはこのブログの役割ではないと思うから少なくしてる。
最後まで読んでいただきありがとうございました。